自分の思春期の問題と向き合う

高校生の時、思春期真っ只中の周りの生徒たちは異質なものを排除しようとする。当時の僕は、クラスメイトからしたら異質だったのかもしれない。


今客観的に分析すると、1.チックの症状、2.微妙なニュアンスのコミュニケーションの苦手さ、3.何教科もの課題をこなす段取りの苦手さなどが合わさって、周囲からは異質なものに見えて敬遠されがちだったのかもしれない。



入学当初、僕の想いとしては、ずっとつるめるような友人が欲しかった。自分から勇気を持って話しかけても、軽くかわされるような反応をされたのを今でも覚えている。うまく友人の輪に溶け込むことができず、中学からの友達がいなかった僕は、クラスで孤立しがちになった。

それがすごくショックだった。休み時間に頬杖をついて外を眺めていたのを覚えている。僕にとって、あれが最初のSOSだったのかもしれない。


次の想いは、チックを周りに気づかれたくなかった。中学卒業時、受験のストレスで音声チックがピークに酷かったので、高校に入ったら、周りに変に思われたくない一心で懸命に我慢した。懸命に我慢したら他のチックが出てきた。厄介なものだ、トゥレットって。

体がビクつくという運動チックが新たに始まった。

体育館で集会があった時に、列の前の方で、クラスの男子生徒と隣のクラスの男子生徒が自分の真似をしているのに気づく。顔が焼けてしまいそうなくらいに熱くなった。こんな感覚は初めてだった。隣のクラスの子は何回か喋ったこともあっただけにショックは大きかった。これを境にそういう場面に会うと同じ感覚に襲われるようになった。

下校しようと、校門をくぐろうとした時、クラスの女子生徒が友達と自分のことを話していたのを耳にする。"ふるえる"というワードが耳に残った。その一件でその子のことを嫌いになる。

他にも、クラスメイトに目の前でチックを真似されたり、部活動の先輩や同級生に"震えんな"と言われたり、中学からの部活仲間の子も同じことを言うようになったりしたな。校外で模試があり、他の学校の生徒も一緒になってテストを受けていたら、休み時間に自分の近くに座っていた何人かの他校の生徒に、きつい陰口を叩かれもしたな。

チック関連ではものすごく辛い思いばかりした。精神的に参ったのもそれが大きな理由だ。


自分ではトゥレット症候群関連の本にも書いてあった通り、トゥレット症候群を中心にADHDASDと非言語性学習症が少しずつ混じり合っているという感覚だ。それに加えて強迫症状、躁うつ、社会不安が二次障害として出ている。


その後クラスメイトとは話はするようになったが、仲のいい友達と呼べる存在はあまりいなかった。

大学に進学してからも、自分からどうやって友達を作っていいのかがわからず、また病気の重症化も重なって、1人も友人ができなかった。

今でも仲のいい同年代の友人が欲しいと思っている。けれども、高校生などの10代後半や20代の若い人を見ると体がこわばってしまう。上手く話せなくなる。

当事者会で友達って作れるのかなぁ。



後に今の妻と出会ったのは本当に幸運な出来事だったと今でもすごく思う。

大事にしよう。